こばやしのメモ

会いたい人:羽生善治先生 マーク・ザッカバーグ氏 緒方貞子さん

『PHPグローバル・リスク分析』を読んできになったところ

【寄稿】今年も『PHPグローバル・リスク分析』に参加  https://t.co/r1iNRqUF7A 

 

サウジ国内不安定化とイラン絡みの軍事衝突リスク
ムハンマド・ビン・サルマン皇太子が、強い指導力で国政変革を主導しているが、国内のライバルをパー
ジし、王族内の有力ファミリーに分散させていた権限を自身に集中させており、サウジ国内が不安定
化するリスクがある。
● 対イラン強硬策をさらにエスカレートさせるムハンマド皇太子は、トランプ政権の支援を受けてスンニ
派諸国による反イラン同盟を強化し、中東・北アフリカ諸国を「親サウジ・ブロック」と「親イラン・ブロッ
ク」に分断させようとするが、トルコやカタールが離反して親イラン・ブロックに接近、サウジ外交の効
果を骨抜きに。失政続きのムハンマド皇太子がさらなる強硬策で中東秩序を揺さぶるリスクがある。
➣米トランプ政権がエルサレム問題で大きくイスラエル支持に踏み込む中、サウジはムハンマド皇太
子の指導の下でなおイスラエル支持を維持し、トランプ政権との一体化を進める模様。
➣サウジはまずバハレーンにイスラエルとの国交を樹立させるなどの措置で、さらなるイスラエル接近
の露払いや観測気球とする可能性もある。
パレスチナ問題でクシュナー米大統領上級顧問の中東和平案をムハンマド皇太子が強引に後押しする
が、エルドアン大統領が中東及び東南アジアのイスラム諸国間で対抗勢力を形成してその動きを阻止
し、サウジの威信が急激に低下する可能性がある。
➣万が一、米国内の政争がトランプ大統領の弾劾やクシュナー上級顧問の訴追まで進めば、サウジの
支持する和平案も空中分解する。
● 米・イラン対立の激化に伴い、イラクにおける米軍とシーア派武装勢力の衝突や、シリア・イスラエル
国境付近でのイスラエルヒズボラ間の軍事衝突の勃発の危険性が高まり、泥沼化したイエメン紛争
が人道問題やミサイル問題で米国とイランの対立主戦場となる可能性がある。
➣イランがシリア国内に軍事施設を建設していることに対するイスラエルの懸念が強まり、イスラエル
軍によるシリア領内での空爆が大規模衝突の引き金を引きかねない。
加速するトルコの西側離れと変化する中東パワーゲーム
● 米国とトルコの関係悪化は新たな段階に突入し、両国間の外交関係のさらなる縮小や最悪の場合トル
コの北大西洋条約機構NATO)からの脱退に至る可能性もある。トルコはイランとの政治・経済・軍
事面でのパートナーシップを強化し、米国に代わりロシアとの安全保障面での関係強化をさらに進め、
中東戦略構造の再編を加速させる展開もあり得る。
➣ 2016 年 7 月のクーデター未遂事件後、トルコ軍内の米国・NATO 寄りの将校が大量にパージされ
たのに対し、軍内では親ロシア派の影響力が増大している。
◆日本にとってのインパク
・サウジ・イラン対立を軸に中東で新たな分断構造が形成されようとしており、両陣営と関係を持つ日本は
ますます難しい舵取りを余儀なくされる。サウジ・カタール断交のような突発的な政治・外交上の事件が
発生する可能性を踏まえ、地域の政治情勢の変化に敏感に反応出来るよう、情報収集・分析に一層力を
入れる必要がある。
・中東で大きくパワーバランスが変化し、秩序再編が起きている中で、武力衝突が起きやすい脆弱な環境
になっているという状況を認識し、緊急事態に対する備えを強化すべきである。

 

ソフトバンクG、サウジの新都市を共同開発=孫社長 | ロイター

 

NEOMも気になる。

ムハンマド皇子の動向に注目。